2024年からリニューアルされる新しいNISA制度は、個人投資家にとって非常に魅力的なものとなっています。このブログでは、楽天証券を活用する方々に向けて、月々10万円を積み立て投資する際のお得な活用法を3つご紹介します。まず、目先のお得な方法に惑わされないことが大切です。企業が提供するキャンペーンはあくまでおまけであり、本質的な投資の成果を重視することが重要です。

楽天ゴールドカードを作って積み立て投資を行う

クレジットカードで積み立て投資を行うメリットは大きく2つあります。1つは証券口座に資金移動をする手間が省けること、もう1つはポイントが貯まることです。楽天ゴールドカードを使えば、月々の投資上限額が10万円にアップし、楽天ポイントも貯められます。

楽天証券でポイントを貯めながら使えるクレジットカードは3種類あります。通常の楽天カードは0.5%の還元率、楽天ゴールドカードは0.75%の還元率、楽天プレミアムカードは1%の還元率です。還元率を考えると、楽天ゴールドカードが最も効率的です。ただし、年会費が発生し続ける可能性があるため、ポイントだけでなくその他の特典も考慮して判断することが重要です。

ハイテク反動体銘柄への投資をトッピングしてみる

月10万円の積み立て投資が可能な方の多くは、既にある程度の投資経験を持っていることでしょう。そんな方々には、S&P500やVTIといったよく分散された米国株式指数をコアに据えつつ、少し尖らせた投資としてハイテク反動体銘柄への投資をトッピングすることをお勧めします。

例えば、フィラデルフィア反動体株指数(SOX)に連動する投資信託は非常に注目されています。具体的には、日ソックス指数インデックスファンドや楽天ソックスインデックスファンドがあります。これらの信託報酬はそれぞれ0.18%と0.176%で、どちらも非常に低コストです。特に、楽天ソックスインデックスファンドは楽天証券でしか購入できないため、楽天証券を利用している方にとっては非常に便利です。

投資新残高プログラムを有効活用する

楽天証券でNISAを活用する場合、低コストファンドシリーズである楽天プラスシリーズを購入することが非常に有効です。例えば、楽天S&P500は信託報酬が年0.07%と非常に低く設定されています。また、投資信託を保有していると楽天ポイントが付与される「等身残高ポイントプログラム」があります。

このプログラムでは、各月の対象ファンドの平均保有金額に対して年率分のポイントが月末に付与されます。例えば、楽天ソックスや楽天ナザ100は0.05%分のポイントが還元されます。もらえるうちは積極的に利用し、溜まったポイントを有効活用することが大切です。

NISAでの損益通算と損失繰越し控除の注意点

NISA口座では損益通算ができず、損失の繰り越し控除もできません。そのため、基本的に損をしない投資を心がける必要があります。これは長期的な運用を念頭に置くことを意味します。特に、右肩上がりのインデックスを選んで投資することが重要です。

投資可能な時間幅を意識する

投資を考える際には、自分の投資可能な時間幅を意識することが重要です。例えば、20年から30年程度の投資期間がある場合、米国株優位の時代が続くと考えられるため、VTIやS&P500をコアに据えつつ、反動体指数やナスダック100を取り入れることが有効です。

新NISAの特徴と活用法

新しいNISA制度では、最大で簿価ベースで1800万円までの投資が可能です。月に10万円の投資が可能な方であれば、この金額を超える投資も考えられます。新NISAの特徴である売却の翌年には非課税保有限度額が復活するというメリットも活用できます。

具体的な投資信託の選び方

例えば、月10万円のうち1.5万円ずつSOXとナスダック100の投資信託を購入することが考えられます。ただし、これらの投資信託は積立て投資枠では買えないため、成長投資枠を使ってクレジットカードで積み立て投資を行うことが必要です。成長投資枠は非課税保有限度枠が1人当たり1200万円までしかありませんので、コアに据えるS&P500に連動する投資信託は積立て投資枠で購入し、サテライトとしてSOXやナスダック100を成長投資枠で購入することが推奨されます。

まとめ

今回のテーマである「新NISA毎月10万投資のお得な戦略」について、以下の3点をお話ししました。
1. 楽天ゴールドカードを作って積み立て投資を行う
2. ハイテク反動体銘柄への投資をトッピングしてみる
3. 投資新残高プログラムを有効活用する

ポイントをゲットするという話が2つありましたが、これらはおまけの要素が強いです。最も重要なことは、投資の目的に応じて適切な商品を選ぶことです。NISA口座は損益通算の対象外であることを理解し、損をしない投資を心がけることが肝心です。

関連する質問と回答

Q1. 新NISAと従来のNISAの違いは何ですか?

A1. 新NISAは2024年から開始され、非課税投資枠が従来のNISAよりも大幅に拡大されています。特に、年間の投資上限額が引き上げられ、最大で1800万円までの投資が可能となりました。また、売却の翌年には非課税保有限度額が復活するという特徴もあります。

Q2. 楽天ゴールドカードの年会費はどれくらいですか?

A2. 楽天ゴールドカードの年会費は2,160円(税込)です。ただし、ポイント還元や利用上限額の高さ、国内外の空港ラウンジ利用などの特典を考慮すると、コストパフォーマンスが高いカードと言えます。

Q3. ハイテク反動体銘柄への投資はリスクが高いですか?

A3. はい、ハイテク反動体銘柄は高いリターンが期待できる一方で、値動きが激しいためリスクも高いです。そのため、コアの投資としてではなく、サテライトとして部分的に取り入れるのが良いでしょう。

Q4. 投資新残高プログラムのポイントはどのように付与されますか?

A4. 投資新残高プログラムでは、各月の対象ファンドの平均保有金額に対して年率分のポイントが月末に付与されます。例えば、楽天ソックスや楽天ナザ100は0.05%分のポイントが還元されます。

Q5. 積立て投資枠と成長投資枠の違いは何ですか?

A5. 積立て投資枠は月々の定期的な積み立て投資に使用され、非課税保有限度枠が年間40万円までです。一方、成長投資枠は一括投資や特定の商品に対する投資に使用され、非課税保有限度枠が年間120万円までとなっています。

投稿者 Nakamura Shinichi