自己紹介はこちら。今回のテーマは、米国株投資の初心者向け入門ガイドです。米国株投資は様々な方法で可能です。例えば、S&P500連動の円建ての投資信託や東証のETFを取引するのであれば、それほど難しくはありません。証券会社に口座を開設し、入金して買いたいものを注文するだけです。定期的に積み立てるのであれば、積立の設定をするだけです。視聴者さんの中には、バンガードのS&P500ETFであるVooやAppleやMicrosoftといった米国企業の個別株を取引したいという方もいらっしゃることでしょう。この動画では、米国株式市場で米国株投資をやってみたいと思う方が投資を始める前に知っておくべきことをお話します。早速、共に学んでいきましょう。

米国株式市場の規模

米国株市場は世界最大の株式市場です。2023年3月末の時価総額は35兆8000億ドルです。日本は世界第2位ですが、米国はその日本の約10倍の規模です。また、全世界で60兆6,000億ドルの時価総額があり、米国株式市場は全世界の約6割を占めています。改めてその規模の大きさが分かりますね。

主な証券取引所

米国には10以上の証券取引所がありますが、2つだけ知っておけばOKです。ニューヨーク証券取引所とナスダックです。この2つに取引が集中しています。ニューヨーク証券取引所はNYSE(ナイス)と略され、世界で最も上場審査が厳しく、伝統的な優良銘柄が並ぶ世界最大の取引所です。ナスダックは新興企業向けの取引所ですが、Apple(ティッカー:AAPL)やMicrosoft(ティッカー:MSFT)もナスダックに上場しています。実際の取引では、投資家がどの取引所に上場している銘柄かを意識する必要はほとんどありません。

取引の基本ルールを日本株と比較

米国株と日本株で大きく異なるのが取引時間です。米国株は日本時間の深夜時間帯が取引時間となります。米国にはサマータイム制度があり、その期間は取引時間の開始終了が1時間前倒しされます。また、米国株には単元株制度がないため、少額から株主になることが可能です。例えば、Appleの株は1株で約2万円程度で購入できます。さらに、米国株市場にはストップ高やストップ安がないため、1日に20%以上の値動きがあることも珍しくありません。

代表的な株価指数

株価指数は、複数銘柄の株価を一定の計算式で総合的に数値化したものです。代表的な株価指数として、S&P500、ニューヨークダウ、ナスダック総合指数があります。S&P500は米国の大型上場企業500社で構成され、ニューヨークダウは主要な30銘柄で構成されます。ナスダック総合指数はナスダックに上場する全ての銘柄を対象として算出されます。それぞれ異なる特徴を持ち、投資家が市場の動向を把握するための目安となります。

米国株の取引方法

米国株は証券会社に注文を出すことで取引できます。証券会社に注文を出すためには、まず口座を開設する必要があります。オンライン証券が便利で、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などが有名です。口座開設にはマイナンバーや本人確認書類が必要です。取引はパソコンやスマートフォンから行うことができ、特定口座(源泉徴収あり)を選ぶと税の手続きが簡素化されます。さらに、外国株式取引口座も同時に開設する必要があります。

外貨決済と円決済

米国株取引は円だけでも可能ですが、外貨決済の方が為替手数料の面で有利です。外貨決済では、先に米ドルに両替し、その後米ドルで取引を行います。これにより、円に戻す際の為替手数料が都度発生しないため、コストが削減されます。一方、円決済の場合は為替手数料が取引ごとに発生します。証券会社によって為替手数料は異なりますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

米国株取引の手数料

米国株取引には、ほとんどの場合売買時に手数料が発生します。オンライン証券3社の米国株取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)です。手数料の上限は22ドルです。米国の一部のETFに関しては、買いの手数料を無料にしている証券会社もありますので、取引する前に確認しておくと良いでしょう。

米国株の配当金

米国株にも配当金を出す銘柄があります。原則として四半期に一度、年4回の配当支払いがあります。高配当利回りの銘柄も少なくありませんが、一方で無配の銘柄もあります。無配銘柄の代表例としては、Amazon(ティッカー:AMZN)やアルファベット(ティッカー:GOOGL)があります。これらの企業は、利益を新たな事業のために再投資し、企業の成長を目指しています。

米国株投資にかかる税金

米国株投資で得た利益には、譲渡益課税と配当課税がかかります。日本での譲渡益課税は20.315%です。特定口座(源泉徴収あり)を利用すると、証券会社が税金を代わりに納めてくれるため、確定申告が不要となります。米国株の配当には米国でも課税されますが、確定申告を通じて外国税額控除を利用することで、米国での課税分を取り戻すことが可能です。

英語力と米国株投資

米国株のIR情報は英語でリリースされますが、英語力がなくても米国株投資は十分可能です。近年は金融情報サービスが充実し、日本語で米国株の情報を得ることが容易になっています。Yahoo!ファイナンスや証券会社の情報ツールを活用すれば、米国株の情報を日本語で得ることができます。また、翻訳ツールを利用することで、英語の情報も大まかに理解することができます。

この記事の主な利点は、米国株投資の基本的な情報を包括的にカバーしている点です。これにより、初心者でも米国株投資を始める際のハードルが低くなります。しかし、米国株市場の取引時間が日本時間の深夜であることや、為替手数料が発生することなど、いくつかの欠点もあります。

関連する質問と回答

Q1: 米国株投資を始めるためには何をすればよいですか?

A1: 米国株投資を始めるためには、まず証券会社に口座を開設する必要があります。オンライン証券が便利で、SBI証券や楽天証券、マネックス証券などが有名です。口座開設にはマイナンバーや本人確認書類が必要です。次に、口座に資金を入金し、取引を開始します。

Q2: 米国株の取引時間はいつですか?

A2: 米国株の取引時間は、日本時間の深夜です。取引時間はサマータイム期間中とそれ以外の期間で異なります。サマータイム期間中は、取引時間の開始終了が1時間前倒しされます。具体的な取引時間は、証券会社のウェブサイトなどで確認できます。

Q3: 米国株の配当金にはどのような税金がかかりますか?

A3: 米国株の配当金には、米国で10%、日本で20.315%の税金がかかります。これを「二重課税」と呼びます。米国で課税された分は、確定申告を通じて外国税額控除を利用することで取り戻すことが可能です。

Q4: 米国株投資にはどのような手数料がかかりますか?

A4: 米国株取引には、売買時に手数料が発生します。オンライン証券3社の米国株取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)で、手数料の上限は22ドルです。また、為替手数料も発生しますが、証券会社によって異なります。

Q5: 英語ができなくても米国株投資は可能ですか?

A5: 英語ができなくても米国株投資は十分可能です。近年は金融情報サービスが充実し、日本語で米国株の情報を得ることが容易になっています。Yahoo!ファイナンスや証券会社の情報ツールを活用することで、米国株の情報を日本語で得ることができます。

投稿者 Nakamura Shinichi