資産形成の入門として推奨される投資方法の一つである積立投資。しかし、いくつかのNGポイントに気をつけなければ、資産形成を進めるどころか、かえって損をしてしまうこともあります。この記事では、絶対に避けるべきNGな積立投資方法5選をご紹介します。これを知っておけば、積立投資で失敗しないためのポイントや、積立投資で定めてほしいことがわかります。早速、共に学んでいきましょう。

短期で売買してしまうこと

短期で売買してしまうことは、積立投資において最も避けるべき行動の一つです。この行動には、株価が上昇した際に利益を確定したくなるケースや、株価が暴落した際に恐怖から売却してしまうケースがあります。短期売買がもたらす問題点は以下の通りです。

取引手数料の増加

短期売買を頻繁に行うと、取引手数料がかさみ、結果としてリターンが減少します。長期保有の場合、購入後の売買回数は限られますが、短期売買ではその回数が増えるため、手数料も増加します。

税金面での不利

株価が上昇して売却する際には、利益に対して約20%の税金がかかります。長期投資では時間と複利の効果が大きな味方となるため、頻繁に売買して税金を支払うと資産全体の成長が遅くなります。

精神的なストレス

一度金融商品を売却すると、再度投資する際にタイミングを計ってしまい、適切な再投資が難しくなります。また、売却後の株価の動きに一喜一憂することで精神的なストレスが増大します。

相場の状況に合わせて積立金額を変動させる

相場の状況に合わせて積立金額を変動させることもNGです。相場が上下する中で、安く買って高く売ることが理想ですが、実際には相場の底やピークを予測するのは非常に難しいです。

予測の難しさ

プロの投資家でさえ、どの銘柄がどのタイミングで上下するかを正確に予測するのは困難です。例えば、2020年3月のコロナショックでは、多くの投資家が二番底や三番底を予測して投資タイミングを逃しました。

長期積立投資の基本

価格が安いときも高いときも、定期的に一定額を投資し続けることが、長期的な資産形成の基本です。一度決めたルールに従って投資を続けることで、ストレスを軽減し、安定した資産形成が可能になります。

毎月の積立額が高すぎる

毎月の積立額が高すぎることも避けるべきです。日々の生活に影響を与えるほどの投資額を設定してしまうと、生活の質が低下し、長続きしません。

生活費とのバランス

投資はあくまで余剰のお金で行うべきです。将来の生活に備えて投資するとはいえ、現在の生活費を切り詰めすぎると本末転倒です。日々の家計を確認し、毎月の生活費を把握した上で、投資に回せる額を決めましょう。

優先順位をつける

積立NISAやiDeCoなど、利用可能なサービスや仕組みは活用しつつ、優先順位をつけて投資を行うことが重要です。無理のない範囲で投資を続けることで、長期的な資産形成が可能になります。

よく調べずに買ってしまう

他人に勧められるがままに、あるいは書籍やブログ、SNSの情報を鵜呑みにして投資商品を購入してしまうこともNGです。

リスク許容度の違い

各家庭や個人の状況は異なり、収入の安定性やリスク許容度も人によって異なります。他人にとって最適な商品でも、自分にとってはリスキーな場合があります。

投資信託やETFの選び方

投資信託やETFに投資する際には、商品の中身や期待リターン、リスク、信託報酬や手数料などを押さえておく必要があります。よく調べずに購入すると、想定外の損失を出す可能性が高まります。

積立NISAやiDeCoのルールを理解せずに取引を始める

積立NISAやiDeCoなどの制度を活用する際には、そのルールをしっかり理解することが重要です。ルールを知らないと、知らず知らずのうちに損をしてしまうことがあります。

積立NISAの注意点

積立NISAでは、毎年40万円の非課税投資枠がありますが、途中で売却すると非課税枠は復活しません。また、損益通算ができないため、特定口座での利益が課税される点にも注意が必要です。

iDeCoの注意点

iDeCoは60歳まで引き出せないため、急に現金が必要になった時に対応できません。また、金融機関によって取り扱い商品や手数料が異なるため、事前に調べておくことが重要です。

関連する質問と回答

Q1: 積立投資の始め方は?

A1: 積立投資を始めるには、まず証券会社で口座を開設し、投資したい商品を選びます。その後、毎月一定額を自動で積立購入する設定を行います。

Q2: 積立NISAとiDeCoの違いは?

A2: 積立NISAは年間40万円の非課税投資枠があり、最長20年間非課税で運用できます。一方、iDeCoは老後資金を準備するための制度で、60歳まで引き出せませんが、掛け金が全額所得控除となります。

Q3: 積立投資でおすすめの商品は?

A3: おすすめの商品は、長期的に価値が上昇することが期待されるインデックスファンドです。例えば、米国や全世界の株式に連動するETFや投資信託が挙げられます。

Q4: 積立金額をどのように決めれば良いですか?

A4: 積立金額は、日々の生活費を確認し、余剰資金から無理のない範囲で設定します。生活に影響を与えない金額に設定することで、長期的に続けやすくなります。

Q5: 積立投資で失敗しないためには?

A5: 積立投資で失敗しないためには、長期的な視点を持ち、定期的に一定額を投資し続けることが重要です。また、投資方針書を作成し、自分の目標やルールを明確にすることも有効です。

投稿者 Nakamura Shinichi